高欄セットA 作事伝書
作事心得
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■高知城
●組立説明
※注意 後述のプロポーション調整を実行する場合、エッチングを取り付ける前に行って下さい。

組み立てる前に望楼の窪みを埋めておくとよい。
プラキット組説の手順Hに従って、大天守の壁(プラスチックパーツ20〜23)を組み立てて下さい。

プラスチックパーツ10を図のように加工して下さい。

プラスチックパーツ10を天守に取り付け、天守の壁と面一になるよう削って下さい。
屋根のプラスチックパーツ4、5、7を先に取り付けて下さい。

エッチングパーツC1両端の薄い部分は不要なので切り取って下さい。

高欄のエッチングパーツC1、C2をプラスチックパーツ10の底辺に合わせて取り付けて下さい。

さらに、プラ板で図のようにディテールアップすると、より実物に近づきます。
望楼の開口部が高いですが、開口部の上部をふさぐように長押形を取り付ければ修正できます。
戸を再現する場合、0.2mmプラ板を2×4mmに切って取り付けて下さい。
ディテールについては次項の参考写真もご覧下さい。
これ以外はプラキットの組説に従って下さい。
●参考写真
望楼は三間四方で中央の一間に引戸を付けています。高欄と廻縁、引戸、長押形の一部は黒漆塗りです。
●プロポーション調整
天守は下半分が東西方向に若干短い点を除くと、基本的に良好なプロポーションをしています。
廻縁の下の壁が実物に比べて高く見えますが、これは以下のような理由によります。

屋根の棟が南北面に食い込んでいる状態が再現されていません。
こういう点は新しい松江城のキットでは正確ですが、高知城では単純な形状に還元されてしまっています。

唐破風の形も実物とは異なり、頂部が屋根の線に揃っています。これも壁が間延びして、高く見える原因となっています。
これらの点はプラキットの箱写真でも明瞭に観察できます。
屋根を直せば完璧ですが、それは大変なので、壁の高さを0.5〜1mmくらい切り詰めて誤魔化すという手もあります。

望楼を切り詰める場合、組み立てを始める前に切り離しておくとよい。望楼を下層階に接着しなければ高さは後で微調整できます。
●石垣

四万十層群のチャートです。パフからレッドブラウンまで色味が変化する中にグレーが混ざる感じです。
二の丸から眺めると北面が見えるので、地衣類や植物の繁殖が目立ちます。
なお、実際の高知城については
高知城資料集も用意してありますので、あわせてご覧下さい。
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