■石屋主人日乗

ここは石屋の主人がプラモに関係あるコトやないコトを好き勝手に書き散らすページです。
以前の「ニュース」を改題。ニュースというと城プラモ界のイベントを残らず網羅するような印象になってしまいますが、そんなマメな事をやる気はサラサラないので。

●バンダイ1/48ロングトムを作ってみる 2021.1.31

photo_バンダイ1/48ロングトム
先々週の記事を書くために掘り出したキットを作ってみました。
このくらい楽勝かと思ったのですが、やはり昔プラモなので、細かい確認や調整が多く、意外と手こずってしまいました。

photo_バンダイ1/48ロングトム
パテ細工が多いのもやむなし。

photo_バンダイ1/48ロングトム  photo_バンダイ1/48ロングトム
これなんか肉厚の分だけ中身を狭くするの忘れたんだろうなあ。

photo_バンダイ1/48ロングトム  photo_バンダイ1/48ロングトム
どうも実物と違うと思ったら、この平たいの全部バリじゃないか。ああびっくりした。

photo_バンダイ1/48ロングトム
平衡器は三種類を差し替える方式。

photo_ロングトム砲口  photo_ロングトム砲口  photo_ロングトム砲口  photo_ロングトム砲口
砲口が弱く見える問題への対処方法。

photo_バンダイ1/48ロングトム

photo_バンダイ1/48ロングトム

photo_バンダイ1/48ロングトム

photo_バンダイ1/48ロングトム

photo_バンダイ1/48ロングトム

photo_バンダイ1/48ロングトム
完成してみると、玉石混淆といわれたバンダイヨンパチの中では出色の出来だと思います。
ロングトムといえば、子供の頃は大砲の代表選手みたいな認識でした。確かハレンチ大戦争にも参加していたような気が。

photo_バンダイヨンパチ37mm対戦車砲
付属の砲兵は、M12自走砲や37mm対戦車砲にも同梱されたもので、ポーズは汎用性を優先しているのか、ロングトムの弾薬と合わせるのはちょっと苦しい。

ところで、ロングトムの射向付与はパノラマ眼鏡があるとして、高低照準はどうするのでしょうか。

photo_ロングトム象限儀託座
マニュアルによると、ここに象限儀託座がある以外、それらしい機能が見当たりません。 以前に調べた十榴に比べると、随分と単純な仕組みです。

●おまけ
photo_バンダイヨンパチM30カーゴキャリア
バンダイヨンパチの連合軍モノには他にもダイムラー装甲車などの珍しいアイテムがありました。M12自走砲とM30カーゴキャリアを発売したのも偉い!

photo_ベロタン  photo_ベロタン
バンダイのスタッフはベロタンを愛用していたという噂があるので、このあたりを参考にしたのかも。

●リンク
バンダイヨンパチのアイテム一覧と各アイテムへのリンクを用意しました。

●今週の新刊
photo_大砲とスタンプ9巻
第一巻は2011年発売でした。10年にわたる連載も遂に最終巻です。
いろいろ忘れていることもあるので、できれば8巻まで予習してから読むと、ああ、これはあの人か、などと気づきがあるでしょう。

Amazon 大砲とスタンプ(9) (モーニングコミックス)

●今週のぬこさま
photo_今週のぬこさま
シェー (注、4年前の姿です。現在のお顔は先週の記事を参照)


●モノグラム1/24マックブルドッグ 2021.1.22

"Built like a Mack Truck" (マックトラックみてえに頑丈だぜ)の慣用句でおなじみマックのトラック。モノグラムから四種類が出ています。

photo_マックブルドッグ・タンクトラック
1926マックブルドッグ・タンクトラック。超かっこいい。
箱のコピーライト表示は(C)1974なので、そのあたりの発売と思われ。
その昔、桜木町の雑居ビルにあった頃の横浜レオナルドで初めて出会って、そのときは欲しかったけど、わりと高かったので購入は見送りました。今回それよりちょっとだけ安く買えたので結果オーライ。

photo_マックブルドッグ
こちらはダンプトラックです。

photo_マックブルドッグ  photo_マックブルドッグ  photo_マックブルドッグ
15年くらい前に作ったもので、長いこと本棚に置いてあったせいで埃まみれです。
チェーンドライブなど特徴的なメカを精密に再現。こういうのはシャーシだけで飾っても面白い。
なおエンジンの配線は何も資料がないまま適当にデッチ上げたが、完全に間違っていることが現在では判明しています。

photo_マックブルドッグ
材木運搬車。三本の巨大な丸太もプラスチックパーツです。金属製の鎖も付属。
あと一種類ステークトラックが出ていますが、それは未所有。
実車については「乗り物ライター矢吹明紀の好きなモノ」の こちらの記事が面白くて為になります。

●今週のぬこさま
photo_今週のぬこさま
飼い猫のくせに殺し屋のような目つきをしている。育てかたを間違えたかもしれない(笑)。

photo_今週のぬこさま
こんなに かわいかったのに


●思い出の模型店 その35 2021.1.15

今回はお店の写真がありませんが、そのかわり二本立てでお送りします。

●その1
渋谷にロフトの一号店が開店したのは1987年。昭和でいうと62年。今から34年前のことです。
ここは当時の自分にとってはポストホビー、ハンズ、アルバン、まんが書店に続く第五のオタクスポットという位置づけでした。
それというのも、プラモ売場は品数こそさほど多くないものの、マイナーな洋物を置くなど、品ぞろえはなかなか隅に置けないものだったからです。

photo_バンダイ1/48ロングトム
よその店では見かけなかった海外生産版のバンダイヨンパチなども置かれていて、どこから仕入れたのか不思議でした。
ただし、画像のロングトムはロフトにあったものか記憶が定かでなく、もっと後になってレオナルドあたりで買った可能性も否定できません。
ロフトにあったのはフーマンじゃなくてアカデミー版だったような気もします。

また、鉄道模型コーナーは、当時あまり見かけなかった輸入品のHOスケールの車などを豊富に取り揃えていたり、眺めるだけでも楽しいものでした。
まだ独身だった先輩や仲間たちと訪れては、「オイこんなものまで置いてあるよ、頭おかしいな」などと騒いでいたのも懐かしい。
しかし残念ながら、渋谷ロフトに濃ゆい模型売場があったのはわりと短い期間だったように記憶しています。

※念のため調べてみると、現在ではまた模型店が復活している模様

●その2
今は昔、都営浅草線新橋駅の改札を出てすぐの地下街に小さな模型店がありました。
90年代初頭の電話帳によると店名はハッピーデー、場所は新橋2-20-15-1。これは新橋駅前ビル一号館の住所です。
残業と休日出勤でニッチもサッチもいかなくて、それでもプラモを買いたいときは、この店や銀座の天賞堂、博品館などを最後の武器としていました。

photo_ニチモ南極観測船しらせ
取扱商品は主にプラモと鉄道模型でした。ニチモの南極観測船ふじ、しらせ、ファインモールドの九六艦戦などを買った覚えがあります。
確か90年代の中頃に店仕舞いなさって、後には金券ショップが入居したと記憶しています。
今にして思えば、あんなところに模型店があったのが信じられない気がします。

なお、wikiによると新橋駅前ビルは2022年から解体される予定らしい。またひとつ古い馴染みが消えてしまう。

●追記
photo_新橋ハッピーデー
自前の写真が出て来たので追加しました。
ただし撮影は2012年なので、ただの跡地画像です。のぼり旗の手前、白いシャッターの一角がお店のあった場所だったと思います。

●おまけ
photo_バンダイ1/48ロングトム
ロングトムの完成見本がこちら。面白そうだから作ってみようかな。

●今週のぬこさま
photo_今週のぬこさま
シンクロ率400%


●自分にお年玉 2021.1.9

このキットの完成品を初めて見たのは、もう30年くらい前のこと、確か広尾か代官山あたりで、お洒落な店のショーウィンドウの片隅に飾り物として置かれていたと思います。
もちろん私がそんな店に用がある筈もなく、たぶん「近代建築ガイドブック」などを片手にウロウロしている最中の出来事だったと思われます。
ビートルにはさほど興味がなかったのですが、この丸くて赤い車には不思議と魅力を感じ、いつかは作ってみたいと常々考えていたのでした。

photo_ アオシマ ビートル カブリオレ
という訳で、今回の再販をチャンスとばかり遂に購入しました。
本当はクリスマスプレゼントで買ったのに、届くのが遅れてお年玉になってしまった。

photo_ アオシマ ビートル カブリオレ
昔の記憶や箱絵、完成見本のイメージから、成形色は赤だと思っていましたが、実際は、まさかの白。
ぐぬぬ、白いカブリオレだと? ちくしょうカッコいいじゃないか。赤いのを楽しむという決意がゆらいでしまう。

photo_ アオシマ ビートル カブリオレ

photo_ アオシマ ビートル カブリオレ

photo_ アオシマ ビートル カブリオレ

photo_ アオシマ ビートル カブリオレ

photo_ アオシマ ビートル カブリオレ

photo_ アオシマ ビートル カブリオレ

photo_ アオシマ ビートル カブリオレ
元々はイマイが発売したビートルのバリエーションです。
50年史DBによると普通のビートルは1978年ですが、カブリオレの方は載っていませんでした。

photo_ アオシマ ビートル カブリオレ
今回の再販にはアオシマのオリジナルと思しきアルミのナンバープレートが付いています。

photo_ アオシマ ビートル カブリオレ

photo_ アオシマ ビートル カブリオレ
とりあえず色のことは置いといて、ぱっと形にしてみました。
タイヤがはみ出さないよう車軸を切り詰めた以外は素組です。
クリアパーツなど、まだ取り付けていない部品もあります。

photo_ アオシマ ビートル カブリオレ
展開した幌も付いています。ヘッドライトに妙なくぼみがあるのは麦球点灯ギミックの痕跡らしい。
元はモーターライズキットですが、内装はアゲゾコではなく、うまく動力スペースと両立しています。
車のことはほぼ全然知らないので、このキットのスケールモデルとしての正確さは判断できませんが、プラモとしての魅力はなかなかだと思います。

Amazon 青島文化教材社 1/24 ザモデルカーシリーズ No.75 フォルクスワーゲン 15ADK ビートル 1303S カブリオレ 1975 プラモデル

●今週のぬこさま
photo_ぬこさま
べっぴんさん。

●おまけ
photo_船乗りクプクプの冒険
北杜夫のジュブナイル、船乗りクプクプの冒険。中学生の頃に竹町晃星堂で買った。改めて眺めてみると、これ異世界転生物じゃないすか。


●謹んで新春のお慶びを申し上げます 2021.1.2

photo_ジュニア名古屋城

本年もご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。

今年のゴールデンプラモは相原模型のジュニア名城シリーズからゴールド名古屋城です。
ただし使ったのは古い相原・緑版です。現在の童友社版は石垣がメッキされていません。

photo_ジュニア名古屋城
ジュニア名城シリーズのベースはいずれも114×174mmです。
ニチモの30㎝シリーズのように、このサイズなら金型が安上がりといった規格でもあったのでしょうか。
実際の城をこの共通サイズに落とし込むための工夫が、同シリーズのひとつの見どころとなっています。

photo_ジュニア名古屋城
天守台の裏に相原のロゴとTOKYO 1974の文字がモールドされています。これがあるのはジュニア名城シリーズの中でも名古屋城だけです。
また組説にも「1974 Oct Drawing by S.Aihara」のサインがあります。

●相原・緑 ジュニア名城シリーズ一覧
No.1 1/600 大阪城 500円 1974(カラー、ゴールドともシリーズ番号は同じ)
No.1 1/600 ゴールド大阪城 800円 1974
No.2 1/700 名古屋城 500円 1974
No.2 1/700 ゴールド名古屋城 800円 1974
No.3 1/460 鶴が城 500円 1974
No.3 1/460 ゴールド鶴が城 800円 1974
No.4 1/500 高知城500円 1975
No.4 1/500 ゴールド高知城 800円 1975
No.5 1/450 松山城 500円 1975
No.5 1/450 ゴールド松山城 800円 1975
No.6 1/350 和歌山城 500円 1975
No.6 1/350 ゴールド和歌山城 800円 1975
No.7 1/800 姫路城 500円 1977
No.7 1/800 ゴールド姫路城 800円 1977

このリストは50年史DBを元に当時のキットや模型誌で裏を取ったものです。発売年はともかく月までは詰め切れなかったので、そこはボカしてあります。

photo_ジュニア名古屋城
相原模型は1965年の1/500姫路城をはじめに、60年代から70年代にかけて日本の名城シリーズを開発しました。
それらに比べて、ジュニア名城シリーズは1974年に始まった比較的新しいシリーズなのです。
この頃の相原模型は製造販売を緑商会に任せ、自身は企画開発に専念していました。俗に相原・緑と呼ばれています。箱には相原と緑のロゴが並んでいました。

比較的小型のサイズで天守の他に本丸あたりまで再現するという方法論は、元々は60年代に尾高産業が得意としたものですが、相原模型が発展的に継承したといえるでしょう。
小スケールにも関わらず、瓦のモールドや屋根の反り具合、石垣の表現など、なかなか見事なものです。
もちろん現在のプラモには及びませんが、精度はわりと良好で、組立が超絶困難なアイテムは見当たりません。

相原模型と緑商会が廃業したあと、このシリーズは童友社に引き継がれ、現在も生産されています。
また、その後、初出から童友社ブランドで発売されたジュニア級の城は、江戸城、安土城、松本城、松江城があります。

●おまけ
photo_雅楽CD
まあ正月だからな。現代歌謡はひとまず置いといて、このあたりを聴いてみたいと思います。

●今週のぬこさま
photo_ぬこさま
あざとい。








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