■石屋主人日乗
ここは石屋の主人がプラモに関係あるコトやないコトを好き勝手に書き散らすページです。
以前の「ニュース」を改題。ニュースというと城プラモ界のイベントを残らず網羅するような印象になってしまいますが、そんなマメな事をやる気はサラサラないので。
引き続き自由フランス軍を取りあげます。今回は "116 Groupe Tabor" です。二人のグミエとロバのセットです。
昔の本にはグーミエ兵などと書いてありました。昨今ではグミエと呼ぶのが主流のようです。
このキット、単品の再販はありませんが、
KOUFRA情景セットが2017年に再版されています。なお日本での商品名は「アラビア歩兵セット」。

グミエは山岳戦に優れた勇敢な兵士ですが、素行の悪さでも有名でした。
特徴的な縦縞の外套を着ています。鉄兜は米軍の古いM1917です。
武装はこれもアメリカ製のスプリングフィールドM1903小銃。

ターバンやサンダルといった軍人らしからぬ恰好も興味深い。
グミエの1/35プラモなんて、そう滅多にあるもんじゃなかろうと思いましたが、検索してみたらICMからも出ていました。

ロバかわいいよロバ。山がちのイタリア戦線ではロバが便利で、両軍とも愛用していました。
造形にはこだわりが見られ、ハミを咥えさせた様子も上手にモールドされています。
えっ、ロバにハミって使うの? と思ったので調べてみたところ、それほど多くはないが、確かに使用例がありました。
できるだけ素組サンプルを載せる方針なのに、20年前の私が余計な気を利かせて、ジェリカンをイタレリ製に交換していました。
元のパーツが残っていないので、仕方なくイタレリのジェリカンを使っています。
ロバが運んでいる缶の用途は不明ですが、同社の1/35アクセサリーセット "131 Accessoires divers" にも入っているので、何らかの元ネタがあるのかもしれません。
箱に bidons divers とフランス語で説明が書いてあるのでグーグル先生に聞いてみたら「いろいろな缶」ですって。なめてんの?

ジェリカンをしっかり持たせるには、親指の開きを大きくして、ジェリカンの取手も一部を切り取ります。
●リンク
アイテム一覧と各アイテムへのリンクを用意しました。
前回に続き、自由フランス軍の歩兵セットを取り上げます。"Groupe combat 2ème D.B. (I)" ならびに "(II)" の二種類です。
商品名の "2ème D.B." は英語なら "2nd A.D." で、1944年にパリを解放したルクレールの自由フランス軍第二機甲師団のことです。

ただし、私が入手したのは、これらをセットにしたハンブロール版の "COMBAT GROUP" 6体入りでした。
90年代に小田原のべんけいで出会ったと思うのですが、一方で、あそこで買ったのはエレール版のアルペン猟兵だったような気もします。30年近い昔のことなので、さすがに記憶があいまいです。
当時は中身をよく知らず、「わーいフランス歩兵セットだ」などと喜んでいたところ、先輩から「それ米軍装備の自由フランス軍」と教えてもらいガッカリした思い出があります。
なお、同様のセットが2016年頃に再販されたようです。日本での商品名は「フランス突撃兵」。西部戦線の情景に、M4A2のお供にどうぞ。
●119 Groupe combat 2ème D.B. (I)
本来は三体セットなのですが、一体が行方不明で、あちこち探しても残念ながら見つかりませんでした。 発掘しますた。
被り物はフランス軍の歩兵用とAFVクルー用の鉄兜。上着は米軍のM41です。
武装はトンプソンとM1カービン。軍服と武器はアメリカ製、鉄兜と中身だけがフランス製だ(小林源文風)。

小銃マガジンポーチの接着は力ずくなので、できるだけ早い段階で済ませるとよい。
頭部ヘッドは体幹の角度が決まってから取り付け、顔が左右に傾かないよう気をつけます。
●130 Groupe combat 2ème D.B. (II)

パートIIの方は機関銃チーム二名に海兵が一名というヒネった構成です。

機関銃チームの武装はフランスのFM24/29軽機関銃。

丸いポンポンが付いた帽子はフランス海軍の水兵や海兵のトレードマークです。"RBFM" で検索すれば写真がゴロゴロ出てきます。武器はトンプソンが付属。
実際に組んでみるとビックリするくらいカッコいいのに、これ絶対ハンブロール版の箱で損してるよな。
●おまけ

「ヒャッハー、女湯が丸見えだぜーッ」
「なっ、俺の言った通りだろう?」
「お前天才だよ」
●余談
ここで紹介したフランス軍独特の被り物や武装は、エレールの1/35アクセサリーセット "132 Armes et équipements" またはイタレリ再版の "420 ACCESSORIES II" にも入っています。
なので、これさえあれば、そこらのアメリカ兵をさらってきて自由フランス軍に改造するのは簡単です。
●思い出の模型店

1992年の小田原べんけい。その後、2013年9月に火災の延焼にあって休業したが、同年12月中旬に新装開店なさったそうです。
●リンク
アイテム一覧と各アイテムへのリンクを用意しました。
●訃報

かるめら姫が・・・。ご冥福をお祈り致します。
今回は自由フランス軍関連の各種アイテムから、まずは "115 Groupe mortier 81"(81mm迫撃砲チーム)を取り上げます。
米軍装備の自由フランス軍兵士と81mm迫撃砲M1のセット。付属の小火器はアメリカ製のスプリングフィールド小銃。

エレール版の箱絵をみて上着は米軍のM43だと思っていたのですが、キットにはポケットがなく、おまけにベルトの下に腹巻みたいなモールドがあります。
といってサッシュでもなさそうだし、普通にM41を再現しようとして、何故かこういうモールドになったのかもしれませんが、連合軍の軍装はよく知らないので下手なことは言わないでおく。
(サッシュとはセネガル兵でおなじみ腹巻状の装飾で、植民地軍、外人部隊などが様々な色のサッシュを使っていました)
被り物はフランス軍の鉄兜が二名、米軍のM1が一名。
これ、逆に全員の鉄兜をM1にすれば、アメリカ迫撃砲チームとして使えるんじゃあるまいか。
81mm迫はタミヤのが出来がよいので、こだわるなら交換してもよいでしょう。

ポーズを見やすいように迫撃砲を外して四方から。

使ったのはヤフオクで買ったLA HOCHEの再販物です。

オリジナルのレジンパーツやエッチングなどが付属しますが、今回はエレール製のプラパーツだけで組みました。メタル製の60mm迫も入っています。
●おまけ
以前にも書いたように、エレールの迫撃砲チームは持っていない筈でした。
なので、ヤフオクに網を張り続け、がんばってLA HOCHE版を手に入れたのですが、別件でフィギュア箱をあさっていると、

うっ、なんだこれは

ギャー、持ってた!
フィギュアの管理はホントいいかげんだな。
●リンク
アイテム一覧と各アイテムへのリンクを用意しました。

パイロのダッチ・フリントロック。箱の状態が見苦しいので、今までネタに使いませんでしたが、

中身は大丈夫。たいへん細かいモールドが入っており素敵です。

ミスタークラフトで3,500円も出して買ったのか。

組説~

こいつ、動くぞ!

なになに、「この古銃はメトロポリタン美術館にある実物の正確な写しです」だって?
ふむ、これを手掛かりに資料を探せそうだ。
試しに Metropolitan Museum pistol で検索すると、
こんなのが出ました。
銃把は象牙で出来てるんだって。だから成形色がアイボリーなのか。

銀の兜を被ったおっさんはキットにそっくりです。
ただ、細かい彫刻がだいぶ異なるので、元ネタと断定はできませんが、雰囲気は分かります。
こんな写真が欲しければ、昔ならバカ高い洋書に頼るしかありませんでした。便利になったものです。
他にも、
これはフレンチ・ホイールロックの元ネタかもしれない。
なおパイロのアイテム一覧は
こちらをどうぞ。

本年もご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。
新春恒例の金ピカプラモ、今年はフジミの守礼門を選んでみました。
●おまけ お年玉きっぷでうろうろする
くど造りを見に佐賀へ行きました。

山口亮一旧宅。佐賀県佐賀市与賀町1368。

おお、本当に屋根がコの字だ。

建物もよいが、家の裏手を流れる水路も印象に残りました。佐賀の町には大小さまざまのクリークが網の目のように流れています。

敷石によってクリークと庭が繋がり、建物とも一体となっている。

この写真には若干のゴマカシがありまして、実は家の脇にエアコンか何かの機械があったのですが、あまりに無粋なのでフォトショで消してしまいました。

町を歩いていると、こんなモダンな店舗に出くわす。佐賀もなかなかやるな。

佐嘉神社の鳥居。慶長七年の銘があります。独特の形状は肥前鳥居と呼ぶらしい。
というわけで、なかなか良いものを見物できたのですが、しかしコの字の屋根くらいで驚いてはいけないのです。佐賀県にはロの字の屋根もあるというではありませんか。
山口家住宅、所在地は佐賀市川副町大字大詫間930。西鉄柳川駅から10キロか。レンタサイクルで行けるかな。
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