SE010A Nゲージ架線柱 組立説明書
■作事心得 作る前にお読み下さい
●使用上の注意
エッチングパーツを切り離すときは、デザインナイフの新しい刃を使い、平らな硬い台の上で作業するか、エッチングばさみなど専用の工具をお使い下さい。
●組立のポイント
・瞬間接着剤を用いる方が多いですが、点付けでなく接着面を確保できる場合、ゴム系のような時間をかせげる接着剤も意外と便利です。
伸ばしランナーの先でごく少量をすくって接着面に伸ばせばイイ感じに接着できます。
また、ゴム系で仮止めし、瞬着で固定するという方法もあります。状況に応じて使い分けて下さい。
・ゴム系接着剤は緑キャップ(流し込みタイプ)のタミヤセメントに溶けます。ゴム系接着剤を筆で薄く塗ることができ、糸も引かないので便利です。
愛用するなら接着剤の空き瓶に作っておけば、いつでも使えます。
これはエッチングをプラスチックパーツに仮止めする際、特に効果を発揮します。プラスチックに塗布すれば溶剤は速やかに吸収され、高濃度のゴム系接着剤が残ります。
エッチングの位置決めができたら、あとは瞬着を流すだけです。
■組み立て
●架線柱

エッチングパーツ1を組みます。向きに注意。斜め材が同じ向きになるようにします。

ここに両面テープを貼って治具にします。

正しく組み立てると、手前と奥の斜め材が×印になります。
※高さが足りないときはプラ角材でコンクリ土台を作ってごまかすとよい。
※二枚を用いて各自工夫すれば、一畑や岳南、上毛などで見られるような薄い架線柱を再現することも可能でしょう。

頂部にエッチングパーツ4を取り付けます。

三角帽子はオプションです。エッチングパーツ4、5を組み合わせて作ります。

エッチングパーツ2、3はL字アングルです。図のように折り曲げて下さい。
※いろいろな使い方が出来るよう、ちょっと長めに設計してあります。不要な部分は切り取って下さい。
●おまけパーツ
エッチングパーツ6、7はオマケです。ご自由にお使い下さい。エッチングパーツ6を折るとL字アングルになります。
下の図や資料集などを参考に、自分だけの架線柱を作ってみて下さい。

これらの例は鉄橋の部分のみ金属の架線柱で、他は木の柱を使っていたようです。
※参考資料
RM LIBRALY 5 山梨交通鉄道線回想録 p.37
RM LIBRALY 63 茨城交通水浜線 p.29
●先行量産型SE010Aをお持ちの方へ
正直に申し上げて、支柱用のL字アングル(エッチングパーツ2、3、6)の溝が浅いため、曲げ加工がたいへん困難です。
作例ではパーツを焼きなまし、溝をPカッターで深くして、デザインナイフで一部を残して切れ目を入れ、無理やり曲げています。
●完成見本
●資料集
昔のガラケーで撮った荒い写真も混ざっていますがご容赦下さい。
昨今ではストリートビューを使えば全国各地の架線柱を観察できますから、歴史のある鉄道の沿線などを覗いてみて下さい。

熊本市電

叡山電鉄 貴船口駅付近

京阪石山坂本線 穴太駅

阪堺電車 浜寺駅前停留場

JR新橋駅

筑豊電鉄 筑豊直方駅付近

秩父鉄道 荒川橋梁

京急 鶴見市場駅付近

JR鶴見線 鶴見、国道間

長野電鉄 湯田中駅付近

長野電鉄 屋代線