SE007A NゲージGM店蔵、むしこ造り窓枠セットD 組立説明書

■作事心得  作る前にお読み下さい

photo_GM店蔵、むしこ造り窓枠セットD

●使用上の注意

エッチングパーツを切り離すときは、デザインナイフの新しい刃を使い、平らな硬い台の上で作業するか、エッチングばさみなど専用の工具をお使い下さい。

●組立のポイント

・瞬間接着剤を用いる方が多いですが、点付けでなく接着面を確保できる場合、ゴム系のような時間をかせげる接着剤も意外と便利です。
 伸ばしランナーの先でごく少量をすくって接着面に伸ばせばイイ感じに接着できます。
 また、ゴム系で仮止めし、瞬着で固定するという方法もあります。状況に応じて使い分けて下さい。
・ゴム系接着剤は緑キャップ(流し込みタイプ)のタミヤセメントに溶けます。ゴム系接着剤を筆で薄く塗ることができ、糸も引かないので便利です。
 愛用するなら接着剤の空き瓶に作っておけば、いつでも使えます。
 これはエッチングをプラスチックパーツに仮止めする際、特に効果を発揮します。プラスチックに塗布すれば溶剤は速やかに吸収され、高濃度のゴム系接着剤が残ります。
 エッチングの位置決めができたら、あとは瞬着を流すだけです。

●ゲートの処理

エッチングパーツを切り離した跡が平らでないと、取り付けの際にゆがむ原因となります。裏から見て突起が残っている場合、細目ヤスリや400番のペーパーなどでそっと削り取って下さい。


■窓ガラスについて

エッチングパーツの裏に透明プラ板を貼り付けて下さい。
建具の一部を重ねて段差のついた状態で組みますので、厚いプラ板を使用するとオーバースケールで実感を欠く仕上がりとなります。
エコーモデルから発売されているHOの窓枠用窓ガラス板(0.07mm厚)をご利用頂きますと薄く仕上げることができます。

エコーモデル 240 窓枠用窓ガラス板(147×42mm) 5枚入 ¥200



■各部の窓の取り付け

●店蔵一階
photo_GM店蔵、むしこ造り窓枠セットD
図のように一部が重なります。色の明るい方が外側になります。
合わせがちょっとキツめなので、一部の戸を開いておくか、図のように戸を全閉とする場合、プラスチックパーツ開口部左右の抜き勾配を削って下さい。

photo_GM店蔵、むしこ造り窓枠セットD

●むしこ造り
photo_GM店蔵、むしこ造り窓枠セットD
格子戸5は図のように一部が重なります。色の明るい方が外側になります。

photo_GM店蔵、むしこ造り窓枠セットD

photo_GM店蔵、むしこ造り窓枠セットD
側面の小窓には格子1を取り付けます。色は外壁と同じか、または格子だけ漆喰の色でもよいでしょう。
これ以外の窓にはエッチングパーツは用意されていません。透明プラ板だけを裏から貼って下さい。

photo_GM店蔵、むしこ造り窓枠セットD
前面にシャッターが付いている建物には前面用のエッチングパーツは用意されていません。透明プラ板だけを裏から貼って下さい。

●補足
photo_GM商家 窓枠セットA
玄関など引戸が二枚の場合、ほぼ例外なく右側を手前にします。

photo_GM商家 窓枠セットA
引戸が多数の場合、いくつかの重ね方が見られます。説明図は@で描いてありますが、お好みでAのように組むこともできます。

photo_GM商家 窓枠セットA
折り返さず雁行する例もありますが、この場合は建具の長さが微妙に異なるので、一部を開いた状態にしてごまかします。
また、トータルの戸の厚みが増えますので、敷居の幅を拡げる改造が必要になる場合もあります。

photo_GM商家 窓枠セットA
多数の引戸を整然と折り返す例もありますが、この場合は建具の長さが微妙に異なるので、一部を開いた状態にしてごまかします。
また、トータルの戸の厚みが増えますので、敷居の幅を拡げる改造が必要になる場合もあります。

●おまけパーツ
photo_GM店蔵、むしこ造り窓枠セットD
エッチングパーツ4は忍び返しです。庇の上に載せます。

photo_GM店蔵、むしこ造り窓枠セットD
裏技として、こんな使い方も面白いのではないでしょうか。

photo_GM店蔵、むしこ造り窓枠セットD
エッチングパーツ6、7は玄関燈です。図のように組み立て、玄関や店先の柱に0.5mmの穴を開けて取り付けます。電球は直径1.5mmの丸い玉を自作して下さい。
8は汎用の格子です。ご自由にお使い下さい。


●資料写真
富田林保存地区の建物からディテールを紹介します。

photo_虫籠窓  photo_虫籠窓  photo_虫籠窓  photo_虫籠窓  photo_虫籠窓  photo_虫籠窓
様々な虫籠窓。黒漆喰に白い格子は鮮やかなコントラストを見せてくれます。

photo_むくり屋根
煙出しのついたむくり屋根。

●初版箱
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お約束のイラスト箱、箱絵はおなじみ小林信夫さんの作品です。

ちなみに、この「土蔵と店蔵」の箱は通算二個目の購入で、JR大井町駅と大森駅のほぼ中間点にあった大一堂というお店の閉店セールで買いました。
所在地は品川区大井6-1-33、ストリートビューで確認すると建物と看板は今でも残っているようです。立地はいわゆる学校店で、店名も大井第一小学校に由来すると思われます。
この店は92年頃の電話帳に模型店として登録されていたので、以前にも模型店巡りで訪問したことがありました。 再訪でお店の最期を看取るというのは90年代から2000年代にかけて、何度かあったことでした。