1/12組立家具　組立説明書

■作る前にお読み下さい

●使用上の注意

エッチングパーツを切り離すときは、デザインナイフの新しい刃を使い、平らな硬い台の上で作業して下さい。

●組立のポイント

・瞬間接着剤を用いる方が多いですが、点付けでなく接着面を確保できる場合、ゴム系のような時間をかせげる接着剤も意外と便利です。
　伸ばしランナーの先でごく少量をすくって接着面に伸ばせばイイ感じに接着できます。
　また、ゴム系で仮止めし、瞬着で固定するという方法もあります。状況に応じて使い分けて下さい。
・ゴム系接着剤は緑キャップ（流し込みタイプ）のタミヤセメントに溶けます。ゴム系接着剤を筆で薄く塗ることができ、糸も引かないので便利です。
　愛用するなら接着剤の空き瓶に作っておけば、いつでも使えます。
　これはエッチングをプラスチックパーツに仮止めする際、特に効果を発揮します。プラスチックに塗布すれば溶剤は速やかに吸収され、高濃度のゴム系接着剤が残ります。
　エッチングの位置決めができたら、あとは瞬着を流すだけです。

■製品概要

このエッチングパーツは1/12組立家具の柱を製作するセットです。
棚板などを作るには0.5mmと0.3mmのプラ板を別途ご用意下さい。


組立家具の柱が8本、長さは77mmで、スケール換算では約90cmに相当します。
それに接合用の平板が少々。これがセット内容の全てです。
残りの要素はスクラッチと市販パーツを駆使して頂くことになります。

■ナットの表現

実際の組立家具はボルトとナットで組み立てます。
もちろんエッチングパーツの組立には不要ですので省略しても構いませんが、再現すれば精密感を演出できます。
ウェーブのNEW R・リベット【角】をお勧めします。

■柱の曲げ加工

エッチングパーツを溝に従って直角に折り曲げて下さい。
特殊な道具を使わなくても直角に曲げることは可能です。
平らな金具を3枚とクランプ2個を用意して下さい。


金具は8cm以上の長さが必要です。
厚さが2〜3mm程度の丈夫なものを選んで下さい。
DIY店で一枚100〜200円で買えます。


クランプは100円ショップなどで入手できます。


このタイプは安価ですがグラグラするので不適です。

　
エッチングパーツの溝が金具の外側に出るように位置を決め、テープで留めます。


金具で挟んでテープで留め、クランプでしっかりと締めます。


金具を押し当てて曲げます。

■平板の使い方

エッチングパーツの枠を綺麗に切り取れば平板として使用できます。


平板は柱をつなぐ場合に使用できます。穴5個分の長さに切って接着します。


二本の柱を接合すると、スケール換算で約1.8m相当の長さになりますので、大型の本棚や器材棚、PC机などにお使い頂けます。


ナットを取り付けるとリアルです。
作例のように使用すると、柱一本につきナットが8個必要です。
ウェーブのリベットなら1.2mmサイズで統一してもよいのですが、棚板にもたくさん使うので、作例では1.2mmは温存して1.6mmを使っています。

■応用例・プラ板を使って本棚を作る

●棚板の作り方

　
0.5mmのプラ板を使用し、お好きなサイズで作って下さい。
作例は平面が70×25mm（実寸換算で840×300mm）です。
ふちどりは0.3mmのプラ板を3mmの幅に切り出して接着します。

●組立

柱との接着は、芋付けでは強度が出ないので、0.3mmのプラ板で三角の補強板を入れて下さい。
下図のようにプラ板から切り出すとよいです。寸法は棚板の厚さが3mmの場合で、補強板の角アールも直径3mmです。

　

物を出し入れするために前面は空けておくとして、補強板は棚板一段につき6枚必要です。
図のように切り出すと30枚が出来るので、棚板5段分に使えます。

　
ナットを取り付ける場合、ウェーブのリベットなら1.2mmサイズが適切でしょう。
背面は見えないので省略するとして、棚板一段につき14ケ必要です。
棚板が5段なら70個で、ウェーブのリベットが2セットあれば充分です。


治具を作って柱を固定すると、棚板の取り付けを楽に行うことが出来ます。

●塗装

色を塗る前にエッチングパーツにメタルプライマーを塗って下さい。

■他の応用例

1/12のバイクやツールを利用して、ガレージの一角を再現してみては如何でしょうか。
ツールの1/12プラモは、休止品ですがタミヤの「1/12レーシングチーム ツールセット」、または再販の「1/12モータースポーツ チームセット」があります。

■いいわけ

枠の六角モールドは、ランナーを熱して押し付ければナットを作れると思って採用しました。
しかし、思ったほど上手に型取りできないし、だいいち面倒だし、おまけに微細な版ズレでも目立つし、まったく良いところがありません。
なので組説には取り上げませんでした。また、なまじ写真に写っていると使えそうな印象を与えてしまうので、商品写真からはフォトショ加工で消してあります。