フジミ小倉城対応エッチング 組立説明書
■作る前にお読み下さい
●使用上の注意
エッチングパーツを切り離すときは、デザインナイフの新しい刃を使い、平らな硬い台の上で作業して下さい。
●エッチングのパーツ番号
エッチング本体に番号はモールドされていません。下の画像をご覧下さい。
●組立のポイント
・瞬間接着剤を用いる方が多いですが、点付けでなく接着面を確保できる場合、ゴム系のような時間をかせげる接着剤も意外と便利です。
伸ばしランナーの先でごく少量をすくって接着面に伸ばせばイイ感じに接着できます。
また、ゴム系で仮止めし、瞬着で固定するという方法もあります。状況に応じて使い分けて下さい。
・ゴム系接着剤は緑キャップ(流し込みタイプ)のタミヤセメントに溶けます。ゴム系接着剤を筆で薄く塗ることができ、糸も引かないので便利です。
愛用するなら接着剤の空き瓶に作っておけば、いつでも使えます。
これはエッチングをプラスチックパーツに仮止めする際、特に効果を発揮します。プラスチックに塗布すれば溶剤は速やかに吸収され、高濃度のゴム系接着剤が残ります。
エッチングの位置決めができたら、あとは瞬着を流すだけです。
■組立説明
●天守

天守のプラスチックパーツに図のようにエッチングパーツを取り付けて下さい。
壁を透明プラ板などに置き換えれば現在の展望台を再現できます。
ただし、エッチングは柱と高欄は再現していますが、柱の間にある半間の戸は表現していません。戸のモールドも欲しい場合は自分で筋彫りするなどして表現する必要があります。
●唐破風

プラスチックパーツ8の唐破風の小さな突起を削り取り、かわりにエッチングパーツ7を取り付けて下さい。二か所に取り付けます。

プラスチックパーツ1の唐破風の小さな突起を削り取り、かわりにエッチングパーツ8を取り付けて下さい。
●謎のおまけパーツ
その1・鯱
スペースが余ったので、汎用の鯱パーツをオマケに付けました。
その2・余白を有効活用する実験
いくつかのパターンを余白にモールドしてみました。
上部中央の穴は、熱したランナーなどを押し付けてリベットを作る治具のつもりでしたが、細か過ぎて実用に耐えないようです。
その右側の丸い穴は筋彫り用テンプレートです。
下部のノコギリ状パターンは、屋根瓦と垂木を作るためのブレードです。
プラ板にエポキシパテなどを塗り、このブレードで均すと、キットのモールドに近いパターンを作ることができます。
破風のない屋根をスクラッチして、正しい層塔型天守の小倉城を作ることすら可能かもしれません。
●石垣

自然石と、矢穴が残る切石とが混在しています。
「倉府見聞集」の記述でよく知られているように、小倉城石垣の石材は広寿山裏手の足立山から運ばれたといいます。
また、曽根干潟の間島で採れた花崗岩も使われたと言われています。

こっ、この縞模様はホルンフェルス!? 北部九州の地質的な多様性を象徴するような石垣ですね。

天守台の平面形はいわゆる糸巻状で、横から眺めると明瞭に湾曲が観察できます。

最後にでっかい画像をどうぞ。天守台の高さは約17m。平石は野面積み、反りのない直線的な姿など、豪壮な印象を受けます。